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2001年11月掲載


前回の解説では、「CDチェンジャーメカ」内部で、ディスクが「CDマガジン」から2/3ほど引き出されるところまでを説明しました。
今回の解説では、さらに水平移動を続け、「CDプレーヤ」本体の「ターンテーブル」上方まで移動させる構造の説明です。


【図1】は「CDチャンジャーメカ」の動作の概念図です。

動作の手順として、ディスクを水平に引き出したのちに、垂直に降下させて、「CDプレーヤ本体」に載せます。

ディスクは「CDマガジン」内に6枚が装着可能で、このことは言い換えれば、任意の高さにあるディスクを、
一定の位置に運ばなければならないということで、高さの違いを調整する構造が必要になります。

この、高さの調整をおこなっているのが、【図2】の「ディスク昇降ユニット」です。

今回は、ディスクを「デイスク昇降ユニット」内に搬送するところまでの説明をします。


ディスクを搬送するのは、【図3】に記す、「ディスク押し出しレバー」と「ディスク押し出しスライダー」です。
【図3】では、「CDマガジン」が装着された直後の状態、つまり「CDチェンジャーメカ」の初期状態での
それぞれの部品の状態を表しています。

また、【図4】では、「ディスク押し出しレバー」と「ディスク押し出しスライダー」が動作を始める直前の状態を示しています。
CDマガジンで説明したように、ディスクはすでに「CDマガジン」により約80mm程度移動を終えた状態から、動作が始まります。

図中に記された、「ディスクを押し出す作用点」が、互いに中央に向かって移動して、ディスクを挟むようにしながら押し出します。


【図5】、【図6】、【図7】は前述の動作をさせるための構造の説明図です。

前述のディスクを押し出す部品は、「シャーシ」と「アッパープレート」の間に挟まれるようにして配置されます。(【図5】)
さらに、「シャーシ」の上に「連動レバーASSY」という部品が配置されています。(【図6】)
「連動レバーASSY」には、回転軸用のピン、「ディスク押し出しレバー」に当接するピン、さらに左右の「側板」に当接するピンが
取りつけられています。


【図7】は、「シャーシ」と「連動レバー」、そして「側板(L)」「側板(R)」「側板用ガイド部材」のみを抜き出した図を描いています。


【図5】、【図6】、【図7】を重ね合わせて、上面から見た図が【図8】です。

駆動力の伝達順序は、@「側板(L)」に直進の力を与え、Aその力を受けて「連動レバーASSY」が回転力を受け、
Bさらにその回転力を受けて「側板(R)」が直進するといったものです。


では、【図3】の状態からディスクの水平移動完了の状態までのアニメーションを【図9】に記します。
(「CDマガジン」、「トリガーユニットASSY」はかなり省略した図で描いています。)


ここまでの動作でディスクの水平移動が終わりました。

次は、ディスクの上下動に動作が移行しますが、次回の説明ではその前段階の状態を作るための説明をします。


<終わり>