右の動画はアーム式のスライドスイングドアです。

双方向開きでありながら、極めて小さな散り(扉と壁面との隙間)での動作軌跡を実現しました。

ポイントはアームの回転中心部の形状です。
3つの円弧で構成されるカムが、好都合な回転中心を作り出します。

動画内の 「scene 2」 をクリックするとその様子がご覧になれます。



従来品の動作軌跡の説明をしながら、本開発品との違いを説明します。

【図1】は壁面と戸尻が干渉する設計事例です。ドアの幅を 950mm 散りを 4mm に設定しています。
アームの回転軸、ドアへの係止軸、ドアの回転軸を一直線上に配置しています。
扉と壁面との干渉の様子
この対処として、アームの軸位置を工夫します。
【図2】がその対処法で、回転軸をドアの動作軌跡上からオフセットします。
軸位置のオフセットによる対処
一方向のみの開きであれば、十分な対処です。
しかし、逆方向への開きでは、さらに激しい干渉が発生します。
【図3】がその様子です。
逆方向動作での干渉
これに対して、本開発品は双方向開きであっても壁面との干渉がありません。
【図4】はアームと軸のみを表示した図面で、反時計方向の回転では下の軸を中心として動きだします。
つまり、【図2】のように、軸の位置をオフセットしたことになります。
アームは60°付近まで回転すると上の軸を中心として動きます。
逆方向の動作でも、上下対称の形状ですから、【図3】のような干渉は起こりません。
逆方向対策の新型アーム 下のフラッシュムービーはアームの回転の様子を表し
ています。
画面内の 「movie start」 の文字をクリックして
ご覧下さい。